おじさんの喫茶店の料理は、洒落感ゼロではありませんでした

私には、お気に入りの喫茶店があります。初めてそこに入った時には、初老のおじさんが料理を作っていたので、洒落感はゼロだと勝手に予想していました。しかし出された料理を見ると、洒落感がゼロどころか、とても洗練された見た目でした。
日替わりランチを注文したのですが、その日は薄焼きにしたクレープのようなパンケーキが出されました。折りたたんであり、その中にはベビーリーフや生ハムなど色合いの美しい具材が挟まれていました。そして全体に、蜂蜜のようにキラキラと光る金色のソースが、細く幾筋にもかけられていました。まるでスイーツのように可愛らしく、なおかつ味もとても良かったです。スライスしたリンゴがはさまれていて、それが良いアクセントになっていました。
このように凝った料理が出てくるとは思わず、私は食後のお茶を運んできてくれたおじさんに、褒め言葉を浴びせました。するとおじさんは、はにかみながら、フランスとイタリアで食べ歩いた経験を生かして喫茶店を経営していると教えてくれました。
私は洒落感のある料理は若いセンスでなければ作れないと思っていましたが、そういったものは、様々な経験こそが生み出すのかもしれません。海外で培ったおじさんのセンスにすっかり魅了された私は、その喫茶店の常連となりました。

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